住宅ローン

世界から金利が消えた!!しばらく住宅ローンの金利が上がる心配はいらないが、将来の金利上昇リスクは高まる

最近は世界的なリスクオフの流れから安全資産とされる先進国債券が買われ、急激な金利低下が進んでいます。
とくに金利低下傾向が目立つのが米国とドイツで、2019年8月17日時点での10年物国債利回り(長期金利)は米国が1.55%、ドイツに至ってはマイナス0.69%にまで下がってしまっています。
日本もそのような動きにつられるように金利が急低下してきており、長期金利はマイナス0.24%まで下がってしまいました。

全期間固定金利には絶好のタイミング

このような金利低下の影響を受けて、日本国内の住宅ローンの借入金利も下がってきています。
住宅金融支援機構が提供するフラット35の基準金利は1.17%(借入期間:21年以上35年以下、融資率9割以下の場合。2019年8月現在)にまで下がっているため、将来の金利上昇リスクを排除するために、全期間固定金利で住宅ローンを組みたいという方には絶好のタイミングといえるでしょう。
ちょうど消費増税前の駆け込み需要があるタイミングで、住宅購入をする人も多いこのタイミングで、今回のような金利低下が起きたのはラッキーでしたね。

「世界から金利が消えた」ので、当面金利は上がらない

今後の見通しについてですが、当面金利は上がらないと思います。
そのように考える理由ですが、第一に日本銀行の黒田総裁が昨年再任されたことで、金融政策の大幅な転換は考えにくいことがあります。
むしろ世界的に景気が低迷してきているタイミングで、日本は消費増税に踏み切ることもあり、景気の下支えのためにさらなる金融緩和を行わなくてはいけなくなる可能性も高まっています。
これまでの「異次元緩和」によって、量的金融緩和という手段をほぼ失いつつある日本銀行は、金利のコントロールだけが行える術になりつつありますので、金融機関の経営体力との兼ね合いがあるため難しい部分もありますが、現在マイナス0.1%の政策金利をさらに引き下げる可能性まで考えられなくもありません。

また、冒頭で触れたように世界的な金利低下が起きています。
株式などのリスク資産の投資環境が悪くなってきたため、比較的安全資産とされる債券のほうに資金が向かっており、少しの利回りを求めて投資先が探される「イールドハンティング」と呼ばれるような動きが起きています。

イールド=投資による収益。また、利回り。

このような流れの中で、オーストリア(格付けAA+)のような高格付けの先進国はもちろん、信用力の乏しいメキシコ(格付けBB+)の100年債にまで資金が集まるような事態になってしまっています。
正しい表現なのかどうかはわかりませんが、まさに「世界から金利が消えた」というような状況です。
このままいくと米国債ですらゼロに近い金利水準になることも十分考えられますので、このような流れとは逆方向で日本だけが金利が上がっていくことは到底考えられません。

債券バブルの先にあるもの

このような異常事態はリーマン・ショック後、世界的に落ち込んだ景気を立て直すために、各国の中央銀行が積極的に金融緩和を行ったことに原因があります。
世界中に溢れたマネーがイールドハンティングで債券に向かい、「債券バブル」を引き起こしてしまっているのです。
過去に前例が無いような事態なので、この先に何が起きるかは全く想像が出来ません。
但し、バブルというのは必ずいつか弾けるものですし、そうなった時に急激に債券離れ=金利の急上昇が発生する可能性はあると思いますから、今回の金利急低下でむしろ将来の金利急上昇リスクは高まったと考えていいのではないでしょうか?
そのため住宅ローンの金利タイプの選択については、全期間固定金利を中心に検討したほうがよいと思います。

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老後のお金の不安解消アドバイザー(ファイナンシャルプランナー) 愛知県名古屋市生まれ 福岡県春日市在住 老後のお金の不安を解消する、ライフプランと資産運用&資産管理の専門家 「90歳まで安心のライフプラン」を合言葉にして、豊かな人生の実現に向けたライフプラン作りの支援を行っている。 独立から約16年にわたり相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ライフプランや資産運用などのお金のことについて年間100回近い講演や、マネー雑誌やコラム等の原稿執筆を行うなど幅広く活動をしている。
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